
ニンニクは、日本の食卓でも欠かせない基本食材の一つだ。冷蔵庫に常備していることが多い一方、忙しい日々の中でつい放置してしまいがちでもある。冷蔵庫のニンニクを取り出してみると、青っぽく変色していたり、白い点が出ていたりすることも珍しくない。見た目が変わってしまったニンニクは、食べても大丈夫なのだろうか。
まずは、ニンニクの働きから確認しておこう。ニンニクにはアリシンやポリフェノールなどが豊富に含まれる。アリシンはニンニク特有の辛味やにおいのもとで、抗菌作用を持つ。2021年に国内で行われた研究では、ニンニクパウダーを摂取した人は、摂取しなかった人に比べて収縮期・拡張期血圧が低かった。ニンニクに多いポリフェノールには、抗がん作用がある。
ニンニクの表面にできた白い点、食べてもいい?
健康に役立つニンニクも、保存状態によっては見慣れない姿になることがある。ニンニクの表面にできる白い点は、麹カビの一種として知られるアスペルギルス(Aspergillus)や、青カビと呼ばれるペニシリウム(Penicillium)が増殖したものだ。切り取って食べる人もいるが、これは危険になり得る。カビの菌糸がニンニクの内部組織まで入り込んでいる可能性があり、白い部分をえぐり取っても毒素が残っていることがある。
白い点が出たニンニクは、もったいなくても廃棄するのが望ましい。見た目がきれいに見える部分も、できるだけ食べないほうがよい。特に、ニンニクが柔らかくなっていたり、酸っぱいにおいがしたりする場合は、より一層捨てるべきだ。
丸ごとニンニクに出た芽に毒性物質はない

皮をむいたニンニクではなく、丸ごとニンニクを屋外で保存する人もいる。丸ごとニンニクを長く保存すると、芽が出ることがある。幸い、ニンニクの芽には、ジャガイモと違ってソラニンのような毒性物質はない。食べることはできるが、味や栄養価は落ちる。芽が伸びる過程で、ニンニクの水分やアリシンなどが消費され、特有の香りが抜けてしまうためだ。
芽を防ぐには、丸ごとニンニクをネット袋に入れ、涼しく乾燥した場所で保存する。風通しをよくしておくと発芽を遅らせられる。長期間保存するなら、0〜-2℃程度の低温が適している。
緑色に変わったニンニク、安全?
ニンニクをみじん切りにしておくと、緑色や青色に変わることがある。これはアリシン化合物とアミノ酸の酵素反応によるもので、一般に有害ではないとされている。抵抗感のある色のため食べにくく感じるが、摂取しても大きな問題はない。
緑変を防ぐには、低温で保存していたニンニクを、刻む前に常温に戻しておくとよい。刻んだ後は、すぐに密閉容器に入れて冷凍庫で保存すると、色の変化を抑えられる。
