
デンマークのノボノルディスクの肥満薬「ウィゴビピル(成分名セマグルチド)」が最近アメリカで同種の中で初めて飲む薬として発売された。最大の競合であるアメリカのイーライリリーの飲む肥満薬もアメリカ国内での許可手続きに入っている。グローバルな肥満市場が急速に拡大する中、D&Dファーマテックを筆頭にしたK-製薬バイオ企業は初期段階にとどまっている経口用肥満薬の開発を加速させるために全力を尽くしている。
9日、製薬バイオ業界によると、ノボノルディスクは5日(現地時間)に1日1回経口服用方式のウィゴビピルをアメリカで発売した。先月下旬に食品医薬品局(FDA)で当該薬剤の承認を受けてから約2週間で市場に投入された。
ウィゴビピルはノボノルディスクが開発した「グルカゴン様ペプチド(GLP)-1」作用方式の肥満注射剤「ウィゴビ」の経口用バージョンである。この薬剤はすでに「リベルサス」という経口用糖尿病治療薬としてグローバル市場で流通していた。流通および生産網が整っていたため、ウィゴビピルの発売が迅速に行われたと分析されている。
業界ではウィゴビピルが登場すれば、週1回投与する注射剤ベースの肥満薬市場の治療パラダイムが大きく揺らぐだろうとの見方が優勢である。
ユジン投資証券が8日に発表した報告書によると、イーライリリーの肥満注射剤「ゼブバウンド(成分名ティルゼパチド・国内製品名マウンジャ)」とウィゴビの2025年のグローバル売上高はそれぞれ358億ドル(約52兆9000億ウォン)と356億ドル(約51兆7160億ウォン)と集計された。ゼブバウンドはアメリカ基準でウィゴビに対して約3年半遅れの2024年12月に初めて発売される薬剤である。GLP-1と「グルコース依存性インスリン分泌促進ポリペプチド(GIP)」などの二重作用剤であるゼブバウンドの平均体重減少率は約20%でウィゴビ(15%)を上回り、市場での反応が大きかったと分析されている。
肥満薬開発業界の関係者は「効能優位を持つゼブバウンドが発売初年に先行者であったウィゴビを追い越した」とし、「ウィゴビピルの登場によりゼブバウンドの成長にもブレーキがかかるだろう」と見込んでいる。
国内外の後発企業も飲む肥満薬の開発に続々と参入している。まずイーライリリーは昨年12月に経口用肥満薬パイプライン「オルフォグリフォロン」の許可申請書をFDAに提出した。この物質はウィゴビピルのようにGLP-1単一作用方式を持つと知られている。結局、ノボノルディスクとイーライリリーなどが肥満経口剤市場で今年再び激突する可能性が高まったと言える。
それに対してK製薬バイオ企業は飲む肥満薬競争で大きく遅れを取っている。前臨床または臨床1相など肥満経口剤候補物質(パイプライン)の初期開発段階にとどまっている状況である。その中で最も注目されているのはD&Dファーマテックである。
この会社は2023年と2024年の間に経口用GLP-1またはGIP受容体作用方式の肥満薬候補物質をアメリカのパートナー企業メッセラに技術移転した。ここに含まれていたDD02S(メッセラ開発名MET-002)は肥満適応症でアメリカで臨床1相が進行中である。この物質は前臨床段階で「ウィゴビピル」に比べて10倍以上の体内吸収率が確認されて注目を集めた。昨年11月にアメリカのファイザーがメッセラを買収し、肥満薬パイプラインの成功可能性に対する期待感が一層高まっている。
この他にイルドン製薬は子会社ユノビアを通じて開発中のGLP-1作用方式の経口用肥満薬候補物質「ID110521156」に関する臨床1相を成功裏に終えた状態である。チョンゴンダンは今年下半期までにGLP-1系列の経口用肥満薬候補物質「CKD-514」に対して臨床1相の進入完了を目指している。
肥満薬開発業界の別の関係者は「国内企業が開発中の肥満薬は臨床3相を経て許可段階に行くには最低でも4年はかかるだろう」とし、「それにもかかわらず肥満市場が急速に拡大しているため、たった1%の市場シェアを持つだけでも業績改善の核心要素として作用する可能性がある」と述べた。
