
体重はそれほど増えていないのに、お腹だけが目立って出てきて、服のシルエットが変わることがあります。単に太ったと考えがちですが、原因は腹部脂肪だけではありません。便秘で腸に便やガスがたまっている場合や、塩分の多い食事による水分貯留など、背景はさまざまです。お腹が出た理由に合わせて、日々の食事から整えることが腹部ケアの近道になります。
下腹の脂肪そのものが問題なら…たんぱく質を確保し総摂取カロリーを調整
ウエスト周囲径が増え続け、腹部脂肪が厚くなってきた場合は、まず1日の総摂取カロリーを点検する必要があります。魚・卵・豆・豆腐・赤身肉などのたんぱく質食品は満腹感が長く続き、不要な間食や食べ過ぎを減らすのに役立ちます。減量の過程で筋肉量を守るうえでも、たんぱく質の摂取は重要です。
特定の食品を1つだけ食べても、下腹だけを選択的に落とすことはできません。野菜と全粒穀物、良質なたんぱく質を十分に摂りつつ、精製炭水化物と高カロリーの間食を減らし、規則的な運動も併せて行う必要があります。結局、腹部脂肪を減らす鍵は、持続可能なカロリー調整と活動量の増加です。

トイレに行けずに出ているお腹なら…食物繊維と水を一緒に増やす
便秘が続くと腸に便やガスがとどまり、実際の体脂肪が増えていなくても下腹がよりぽっこり見えることがあります。この場合は、全粒穀物や野菜、果物、豆類など食物繊維の多い食品を毎食取り入れ、水も十分に飲むのがよいでしょう。
ただし、普段の食物繊維摂取が少ない人は、急に大量に食べないほうがよいでしょう。腸が適応できないと、ガスや腹部膨満がかえって強くなることがあるため、少しずつ量を増やします。特定の食品を食べるたびに強い膨満感が出たり、痛みまで伴ったりする場合は、別の消化器の問題も確認する必要があります。
バナナ・豆・野菜を取り入れて…カリウムでナトリウムとバランスを取る
カリウムはナトリウムとともに体液バランスや血圧調整に関与します。バナナやジャガイモ、豆類、ホウレンソウなどの野菜や果物にはカリウムが豊富です。加工食品の代わりにこうした食品の比率を高めると、自然にナトリウム摂取を減らし、カリウム摂取を増やす食事を作りやすくなります。
特に塩辛いものをよく食べて体がむくみやすい人は、食事におけるナトリウムとカリウムのバランスを確認する必要があります。ただし、腎機能が低下している人や血中カリウムの調整に問題がある人は、カリウム摂取量を自己判断で大きく増やさず、医療者に相談してください。
お腹が張ってむくむなら…汁物・ソースから減らす
鍋料理や汁物、加工食品をよく食べると、気づかないうちにナトリウム摂取量が多くなることがあります。ナトリウムを過剰に摂取すると体内の水分バランスに影響し、体がむくみ、腹部も普段より重く張ったように感じることがあります。WHOは成人のナトリウム摂取量を1日2000mg未満とするよう推奨しています。
塩入れを遠ざけるだけでは解決しません。汁物やしょうゆ・ソース、ハム・ソーセージなどの加工肉、インスタント麺や塩味の強い間食にもナトリウムが多く含まれることがあります。汁を少なめにする、ソースはかけるより付けて食べるなど、小さな習慣から変えるとナトリウム摂取量を減らすのに役立ちます。