30秒の椅子立ち上がりテストで分かる下肢筋力 健康長寿の鍵か

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スクワット、ランジ、かかと上げを継続すれば下肢筋力を強化できる

下肢筋力と健康長寿には関連があるとされている。スクワットは下肢筋力を高めるのに適した運動として挙げられる。写真=ゲッティイメージバンク
下肢筋力と健康長寿には関連があるとされている。スクワットは下肢筋力を高めるのに適した運動として挙げられる。写真=ゲッティイメージバンク

下肢筋力と健康的な長寿の関連を示す研究結果が相次いでいます。米フォックス・ニュースは、30秒間に椅子から立ち上がれる回数が下肢筋力の指標になり得ると伝えました。移動能力や機能的体力、健康的な加齢と密接に関係しているということです。

米疾病対策センタCDC)によると、30秒椅子立ち上がりテストは脚の筋力と持久力を評価するもので、年齢・性別別の基準を下回る場合は、転倒リスクが高い可能性があります。

専門家は「座った状態から立ち上がるテストには複数のバージョンがありますが、30秒椅子立ち上がりテストは公衆衛生機関が推奨する基本的な運動です」と説明し、「こうしたテストは自宅でも簡単にできます」と話しています。

専門家が示すテスト方法は、△動かないよう椅子を壁に寄せて置き、△腕を組んだまま椅子に背筋を伸ばして座り、足裏を床に平らにつけ、△膝と股関節を伸ばして完全に立ち上がってから再び座る動作を、30秒間できるだけ多く行う、というものです。

何回できれば良いスコア?

専門家は「良いスコアとされる回数は人によって異なり、年齢や性別など複数の要因で変わります」と述べ、下肢筋力を測る際の目安として次の基準を示しました。

△60〜64歳=男性: 14回以上、女性 12回以上

△65〜69歳=男性 12回以上、女性 11回以上

△70〜74歳=男性 12回以上、女性 10回以上

△75〜79歳=男性 11回以上、女性 10回以上

△80〜84歳=男性 10回以上、女性 9回以上

△85〜89歳=男性 8回以上、女性 8回以上

△90歳以上=男性 7回以上、女性 4回以上

専門家は「椅子から立ち上がるのが時間の経過とともに楽になっていくなら、下肢筋力と機能的体力が向上している良いサインです」と述べ、「目標値を下回っても心配し過ぎず、下肢強化のために日常生活の中でさまざまな運動を取り入れられます」と話しています。

下肢筋力強化に良い運動

専門家が下肢筋力強化に有効な運動として挙げるのは次の通りです。

スクワット=膝と股関節を曲げてから再び立ち上がる動作で、下肢と体幹(腹部と腰)を同時に鍛える代表的な複合筋力トレーニングです。特別な器具がなくてもでき、運動初心者から熟練者まで広く行われています。

スクワットの正しいフォームは、足を肩幅程度に開き、胸を張って視線は正面に向け、臀部を後ろに引きながら椅子に座るように下ろします。膝はつま先と同じ方向を向くようにします。このとき腰が過度に丸まったり反ったりしないよう保ち、足裏全体で床を押して立ち上がります。

初心者は10〜15回を2〜3セットから始めればよいです。フォームに慣れてきたら回数やセット数を増やしたり、ダンベルを持って行ったりできます。

ランジ=片脚を前または後ろに大きく踏み出し、膝を曲げ伸ばしする下肢筋力トレーニングです。スクワットと並ぶ代表的な下肢運動で、大腿、臀部、ふくらはぎに加え、体幹の強化にも効果的です。

実施時の注意点は、腰を過度に丸めたり反らしたりせず上体をまっすぐ保ち、前脚の膝が内側に入らないようにすることです。膝に痛みがある場合は歩幅を調整するか、専門家に相談した上で行うのが望ましいです。初心者なら片脚あたり8〜12回を2〜3セット目標に始めればよいです。

かかと上げ=かかとを床から持ち上げてからゆっくり下ろす運動で、ふくらはぎの筋肉と足首の筋力を養う代表的な下肢運動です。かかと上げを継続すると、ふくらはぎの筋力および筋持久力の向上、足首の安定性強化、歩行・走行・階段昇降能力の向上、バランス感覚の改善などの効果が期待できます。

〈よくある質問〉

Q1. 下肢筋力は本当に寿命と関係がありますか?

A1. はい。複数の研究で、下肢筋力が高い人は早期死亡リスクが低く、健康寿命が長くなる傾向が示されています。特に大腿筋力と歩行速度、椅子から立ち上がる能力は、健康状態を予測する重要な指標です。ただし、これは相関関係であり、筋力が直接寿命を延ばすと断定はできません。

Q2. なぜ下肢筋力が重要なのですか?

A2. 下肢には体の中で最も大きな筋肉が集まっています。下肢筋力が高いと、次のような利点があります。△歩行や階段昇降が楽になります。△転倒や骨折のリスクが低下します。△血糖コントロールとインスリン感受性が改善します。△基礎代謝量の維持に役立ちます。△心血管の健康と全身の身体機能の維持に寄与します。

Q3. 年齢を重ねるほど下肢筋力がより重要になる理由は何ですか?

A3. 40歳以降は筋肉量が徐々に減少し、60歳以降は減少速度が速まる可能性があります。下肢筋力が低下すると移動能力が落ち、転倒リスクが高まり、自立した日常生活が難しくなることがあります。

Q4. 歩くだけでも下肢筋力は良くなりますか?

A4. 歩行は下肢筋の維持に役立ちますが、筋力を大きく向上させるにはやや不十分な場合があります。スクワットやランジのように筋肉に抵抗をかける運動を併せて行うと、効果がより高まります。

Q5. 下肢筋力トレーニングは膝に悪くありませんか?

A5. 正しいフォームと適切な強度で行えば、多くの場合は安全です。むしろ大腿筋を強化すると、膝関節にかかる負担を減らすのに役立つ可能性があります。ただし、膝の痛みや変形性関節症がある場合は、運動の種類と強度について専門家と相談するのが望ましいです。

Q6. 筋肉量より筋力のほうが重要ですか?

A6. どちらも重要ですが、研究では筋力と身体機能が健康や寿命を予測する上で特に重要な指標として評価されることが多いです。筋肉量が多くても、実際に力をうまく発揮できなければ健康上の利点は限定的になり得ます。

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