e 脂肪肝に肝線維化まで進んでいると…心房細動リスク6.8倍上昇

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順天郷大学ソウル病院の研究チーム、脂肪肝患者1万263人を対象に肝線維化と不整脈の関連を分析

脂肪肝患者では、肝線維化が進行しているほど心房細動のリスクが大幅に高まることが分かりました。写真=ゲッティイメージズバンク 

脂肪肝は、肝細胞に脂肪が異常に多く蓄積した状態です。体重が正常でも発症する「やせ型脂肪肝」もありますが、一般に腹部肥満や糖尿病、高血圧などの代謝性疾患が重なるほど、脂肪肝のリスクも高まります。 

脂肪肝が長期間続き、肝臓に炎症が起きて損傷が進むと、正常な組織の代わりに瘢痕組織(線維組織)が蓄積する肝線維化が生じることがあります。

脂肪肝患者では、肝線維化が進行しているほど不整脈、とりわけ心房細動のリスクが大幅に高まるとの研究結果が26日、発表されました。  

順天郷大学ソウル病院循環器内科のキム・スンヒョン教授と、消化器内科のリュ・ダム教授の研究チームは、オランダの大規模な人口ベースのコホート研究「ライフラインズ」のデータを用い、脂肪肝疾患患者1万263人を対象に、肝線維化とその後の不整脈発症との関連を分析しました。

研究チームは、組織検査を行わずに肝機能値、血小板数、年齢を組み合わせて肝線維化の程度を推定するFIB-4指数を用い、肝線維化の程度と心電図検査で新たに確認された不整脈との関係を調べました。FIB-4指数を基準に患者を肝線維化の負担が大きい群と小さい群に分け、それぞれの群で新たに不整脈を発症した患者数を比較しました。 

分析の結果、FIB-4指数が1.45以上の脂肪肝疾患患者は、1.45未満の患者と比べ、追跡期間中に新たに不整脈が見つかるリスクが5倍高くなりました。特に心房細動の発症リスクは6.82倍に上りました。糖尿病、高血圧、脂質異常症などの代謝リスク因子をすべて調整した後も、この関連は維持されました。

不整脈は、心臓が正常なリズムから外れ、速すぎたり遅すぎたり、あるいは不規則に拍動したりする状態です。心房細動は不整脈の一種で、心臓の上部にある心房が速く不規則に拍動するのが特徴です。心房細動は血栓ができるリスクを高めるため、脳卒中の主な危険因子とされています。

(左から)順天郷大学ソウル病院循環器内科のキム・スンヒョン教授と消化器内科のリュ・ダム教授 写真=順天郷大学病院

研究によると、年齢が高い脂肪肝患者ほど心房細動の発症リスクが高くなりました。FIB-4指数が高い50歳以上の参加者は、それ以外の参加者と比べ、心房細動の発症リスクが約2.7倍高くなりました。この差は主要な代謝リスク因子を調整した後も統計的に有意でした。全体の不整脈発症リスクも約2倍高い傾向を示しました。一方、50歳未満の参加者では、肝線維化指数が高くても、追跡期間中に新たな不整脈が発症したケースはありませんでした。

順天郷大学ソウル病院循環器内科のキム・スンヒョン教授は「今回の研究を通じて、肝線維化は肝疾患そのものの予後だけでなく、不整脈発症リスクを反映する指標でもあることを確認できました」と述べ、「脂肪肝疾患患者を診療する際には、肝疾患の進行だけでなく、心房細動をはじめとする不整脈の発症リスクまで考慮した包括的なアプローチが必要です」と話しました。

順天郷大学ソウル病院消化器内科のリュ・ダム教授も「特に50歳以上の脂肪肝疾患患者で肝線維化の数値が高い場合は、不整脈が発症する可能性を念頭に置き、定期的に経過を観察する必要があります」と説明しました。

今回の研究は5月、国際学術誌 《サイエンティフィック・リポーツ(Scientific Reports)》に発表されました。

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