ブラックコーヒーは1〜2杯なら大丈夫?…「糖尿病大流行」時代のコーヒーの上手な飲み方

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[クォン・スンイルのヘルスリサーチ]

砂糖やクリームなどを加えないブラックコーヒーを1〜2杯飲むことは、糖尿病リスクの低下に役立つ可能性があるという研究結果がある。写真=ゲッティイメージバンク

多くの人が、1杯のコーヒーで一日を始めます。韓国の人々のコーヒー好きは際立っています。韓国は世界有数のコーヒー消費国で、2023年時点の成人1人当たりの年間コーヒー消費量は約405杯に達したとされています。これは世界平均(約150杯)の3倍近い数字です。

ところが近年、糖尿病が増えるにつれて、コーヒーが糖尿病にどのような影響を与えるのか気になる人が増えてきました。コーヒーに含まれるカフェインが、一時的に血糖値を上げる可能性があるという研究結果があるためです。

韓国は、30歳以上の成人の6人に1人(約600万人)が糖尿病を抱える「糖尿病大流行」の時代に入りました。10年前の予測より30年も早く患者数が急増し、糖尿病のリスク群である糖尿病予備群まで含めると、約2000万人以上が糖尿病リスクにさらされています。

専門家は「そのため、周囲でもコーヒーを飲むのをためらう人をよく見かけます」としたうえで、「結論から言えば、糖尿病が心配だからといってコーヒーを無条件にやめる必要はなく、どう飲むかのほうがはるかに重要です」と話します。

複数の研究によると、砂糖やクリームを加えないブラックコーヒーは、むしろ2型糖尿病のリスクを下げる傾向があるとされています。コーヒーに含まれる抗酸化成分が、インスリンの働きに良い影響を与えることが示されています。

「糖尿病大流行」時代、コーヒーは飲んでもよい?

では、糖尿病がある人はどうでしょうか。前述のとおり、カフェイン自体が一時的に血糖値を上げる可能性があるため、すでに血糖値が高い人では影響が出ることも考えられます。

専門家は「特に、ミックスコーヒーや甘いラテなどは血糖値を急上昇させることがあります」とし、「ほかの添加物が入っていないブラックコーヒー、または天然甘味料入りのタイプを、1日3杯以下で、空腹時よりも食後に飲むほうが安定的です」と話します。

また「糖尿病がある人は考慮すべき要素がほかにもあるため、どの程度摂取すべきかは医師に相談するのが望ましい」と助言します。

コーヒーにはカフェイン以外にも多くの化学物質が含まれており、これまでの研究では、有益な作用を示すものがある一方で、あまり好ましくない作用を持つものもあると考えられています。コーヒーが糖尿病および糖尿病リスクに与える影響に関する研究を、もう少し見ていきましょう。

コーヒーは健康に良い?

コーヒーには、カフェインやポリフェノールなど、体にさまざまな影響を及ぼす多くの化学物質が含まれています。ポリフェノールは抗酸化作用を持つ分子で、2型糖尿病、心疾患、がんなど、さまざまな病気の予防に役立つ可能性があります。

抗酸化物質は心臓の健康を守るのに役立ちます。糖尿病のある人は心疾患や脳卒中のリスクが高く、抗酸化物質を含む食品を十分に摂取することで、リスク低減に役立つ可能性があります。

コーヒーには、マグネシウムとクロムというミネラル(無機質)も含まれています。マグネシウム摂取を増やすと、2型糖尿病のある人の高血糖、高コレステロール血症、高血圧の改善に役立つ可能性があります。

ただし専門家は「コーヒーに含まれるこれらの栄養素は、ほかの食品と比べると非常に少ない」と指摘します。コーヒーは、これらのミネラルの最も信頼できる供給源とは言い難いということです。

コーヒーと2型糖尿病リスクの関係は?

複数の研究結果は、習慣的なコーヒー摂取と2型糖尿病リスク低下との潜在的な関連を示しています。過去の研究では、1日3〜5杯のコーヒーを飲むことが、2型糖尿病や心血管疾患などの合併症の発症リスクを下げる可能性が示されました。

2023年の大規模研究では、コーヒーが抗炎症作用により糖尿病リスクを下げるのに役立つ可能性があることが明らかになりました。研究チームは、コーヒーが炎症を促進するバイオマーカー(生体指標)を低下させる一方で、抗炎症バイオマーカーを増加させると説明しています。

炎症はインスリン抵抗性を高め、膵臓のインスリン産生細胞にも影響して2型糖尿病の発症に重要な役割を果たすため、こうした作用が糖尿病リスク低減に役立つ可能性があることを意味します。

コーヒーは血糖値とインスリンにどう影響する?

添加糖や乳製品を加えないコーヒーは、血糖値を直接上げるわけではないと考えられています。これはブラックコーヒーが好きな糖尿病のある人にとって朗報です。

ただし一部の研究では、コーヒーに含まれるカフェインがインスリン感受性を低下させる可能性があるため、糖尿病のある人にとって理想的ではない可能性が示されています。しかし、コーヒーに含まれるほかの化合物、特にマグネシウム、クロム、ポリフェノールは、インスリン感受性の改善に寄与する可能性があるため、カフェインの影響を相殺する可能性があります。

このため一部の専門家は「糖尿病のある人は、インスリン感受性への影響を避けつつ、抗酸化物質やミネラルといった成分のメリットを得るために、デカフェコーヒーを飲むとよい」と提案しています。

カフェインは有害?

カフェインは、コーヒーに含まれる代表的な刺激物質です。コーヒー豆や緑茶に自然に含まれています。カフェインは中枢神経系を素早く活性化し、覚醒度を高め、疲労を和らげ、集中力を向上させる可能性があります。

米国食品医薬品局(FDA)によると、一般の人では、1日あたりコーヒー4〜5杯に相当するカフェイン400mgは、通常は副作用がないとされています。ただし糖尿病のある人を対象とした研究では結果が一致していないため、どの程度の量が安全かは医療専門家に確認するのがよいでしょう。

カフェインの影響を受けやすい人もいます。これは糖尿病の有無にかかわらず当てはまります。一部の専門家は、デカフェコーヒーが糖尿病のある人にとって最も安全な選択肢だと提案しています。カフェインの潜在的リスクなしに、ほかのコーヒー成分のメリットを得られるためです。

また、コーヒーに砂糖やクリームを加えると血糖値が上がる点も重要です。糖尿病のある人は、添加糖のない飲み物を選ぶのが望ましいでしょう。人工甘味料を使う人もいますが、研究によれば、特にスクラロースなど一部の製品は血糖値に好ましくない影響を及ぼす可能性が示されています。

結論は?

専門家は「結論として、コーヒーには体にさまざまな影響を及ぼす多くの化学物質が含まれています」とし、「糖尿病のある人に有益なものもあれば、健康にあまり良くない可能性があるものもあります」と述べています。

糖尿病のある人に対する科学者の見解は分かれています。カフェインがインスリン感受性を低下させる可能性があるという研究がある一方で、コーヒーに含まれるほかの健康関連成分がその影響を和らげる可能性があります。このため、一部の医師はデカフェコーヒーに切り替えるほうが安全だと考えています。

専門家は「何より、砂糖やクリーマー入りのコーヒーは血糖値を上げる可能性がある点を意識することが重要です」とし、「したがって、コーヒーを楽しみ続けたい糖尿病のある人が、より健康的に飲む方法としては、ブラックコーヒー、または天然甘味料を使ったコーヒーを選ぶことです」と話します。

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