
現在、上級総合病院が1カ所もない京畿北部と済州で、上級総合病院が誕生する可能性が出てきました。
政府は、全国14の診療圏域で上級総合病院の指定を申請した病院が要件を満たした場合、最低1カ所は指定するよう規定を見直します。第6期の評価では、現行の上級総合病院47カ所が全て再申請し、現在は上級総合病院ではない総合病院16カ所も新規指定を目指します。
保健福祉部は、こうした内容を盛り込んだ「上級総合病院の指定および評価規定」の改正案を、3日から22日まで行政予告すると発表しました。
第6期の上級総合病院の指定期間は2027〜2029年です。福祉部は今年6月、第6期の指定計画を公示しています。
ウンピョン聖母・盆唐チャ・イルサン病院・済州大病院など16カ所が新たに挑戦
第6期の上級総合病院指定評価には、計63の医療機関が申請しました。現在の第5期上級総合病院47カ所に加え、総合病院16カ所が新規指定を申請しました。
ソウル圏では、カトリック大 ウンピョン聖母病院、ソウル特別市ボラメ病院、梨花女子大 ソウル病院、中央大 光明病院の4カ所が新規指定を申請しました。
京畿南部では、ヨンイン・セブランス病院、盆唐チャ病院、ハルリム大 東灘聖心病院の3カ所が名を連ねました。京畿北部では、カトリック大 議政府聖母病院、国民健康保険公団 イルサン病院、仁済大 イルサン白病院の3カ所が申請しました。
江原圏では江原大病院、忠南北部圏では順天郷大 天安病院、忠南南部圏では世宗忠南大病院、慶南東部圏では仁済大 海雲台白病院が申請しました。済州圏では済州大病院と済州ハルラ病院の2カ所が申請しました。
「新規指定申請」は、現在の第5期上級総合病院ではないという意味です。16カ所全てが上級総合病院に初めて挑戦するという意味ではありません。
上級総合病院「0カ所」の京畿北部・済州が最大の変数
焦点は京畿北部と済州です。
現行の第5期上級総合病院は全国47カ所です。これを今年4月に整備された14の診療圏域に合わせて分けると、京畿北部と済州には上級総合病院が1カ所もありません。第5期の指定期間は2024年から今年末までです。
京畿北部では議政府聖母病院・イルサン病院・イルサン白病院の3カ所、済州では済州大病院・済州ハルラ病院の2カ所が今回の評価に申請しました。
改正案が確定すれば、このうち指定要件を満たす病院がある場合、当該圏域で最低1カ所を上級総合病院に指定することになります。制度変更の影響は、京畿北部と済州で最も直接的に表れる可能性があります。
ただし、圏域ごとに病院1カ所を無条件で上級総合病院に引き上げるわけではありません。申請病院が指定基準を満たす必要があります。
11→14圏域は4月に既に整備
政府はすでに診療圏域を11から14に増やしました。今年4月、実際の患者の医療利用の様相を反映して見直しました。
当時、ソウル圏から済州圏を分離し、京畿西北部圏は仁川圏と京畿北部圏に分けました。忠南圏も忠南北部圏と忠南南部圏に分割しました。これにより、上級総合病院の指定単位は11から14に増えました。
今回の行政予告はその後続措置です。診療圏を分けても、肝心の地域に重症患者の最終治療を担う上級総合病院がなければ、圏域を細分化した効果が薄れます。
済州がなぜソウル圏に?…実際の患者移動を反映
済州が今年4月までソウルと同じ診療圏域だった点は、一見すると理解しにくいところです。
診療圏域は地理的距離だけで区分していないためです。人口や圏域内で診療を完結する比率、移動時間、実際の患者の医療利用の流れなどを併せて考慮しました。
済州の患者が他地域で重症診療を受ける際、全羅南道より航空便がはるかに密なソウルを利用する現実も影響しました。一方、上級総合病院の指定では、済州の病院がソウルの大規模病院と同じ圏域で競争しなければなりませんでした。

上級総合病院の位置づけは?
上級総合病院は、規模が大きい、あるいは大学病院だというだけで自動的に得られる地位ではありません。
重症疾患について難度の高い治療を専門的に担う総合病院のうち、政府が診療機能と人員・施設・装備、教育、医療サービス水準などを評価し、3年ごとに指定します。現行の第5期も同じ方式で47カ所を指定しました。
第6期では重症患者の診療基準がさらに厳格化されました。入院患者のうち、専門的な重症診療が必要な「専門診療疾病群」の患者が38%以上でなければなりません。逆に、比較的単純な疾患の入院患者は12%以下、診療所で主に診療する疾患の外来患者は5%以下に管理する必要があります。第5期の34%・12%・7%より、重症患者中心にハードルが上がりました。
必須診療科目9科を含めて20科以上の専門診療科を備え、各科に専従の専門医を置かなければなりません。レジデントを教育する研修病院である必要があり、成人・小児・新生児の集中治療室と必要な医療人員も備える必要があります。
患者を多く診る「大きな病院」ではなく、他の病院では対応が難しい重症患者の治療を担える病院であることが要点です。
患者の受診の仕方も異なります。救急患者などの例外を除き、上級総合病院は他の医療機関からの診療依頼を経て受診するのが原則です。重症患者は上級総合病院へ送り、比較的軽症の患者は地域の病院・診療所で診療を受けるという医療提供体制によります。
診療報酬と位置づけを巡り激しい競争
上級総合病院の指定は、看板が変わるだけではありません。収益にも影響します。
2026年の健康保険の種別加算率は、上級総合病院15%、総合病院10%、病院5%です。総合病院が上級総合病院に指定されれば、種別加算が適用される健康保険の医療行為で、より高い診療報酬を受けられます。
ただし、病院の総診療費や売上が直ちに5%増えるという意味ではありません。種別加算が適用される健康保険の医療行為で生じる差です。
病院の位置づけも変わります。重症患者の最終治療を担う人員と施設、診療能力を政府評価を通じて認められるため、地域を代表する重症治療機関としての象徴性が大きくなります。
一方で、その地位を得て維持するには、専門医や看護人員、集中治療室などに継続的に投資し、重症患者中心へ診療構造を転換する必要があります。現在の上級総合病院も、指定期間中に基準順守の有無を継続的に点検されます。
病院にとっては、健康保険の補償と病院の位置づけ、今後の重症診療の競争力まで懸かった挑戦です。現行の上級総合病院47カ所が全て再申請したのに続き、16の総合病院が新規指定を狙う理由もここにあります。
福祉部は22日まで意見を受け付けた後、告示改正案を確定する予定です。
イ・ヒョンフン福祉部第2次官は「診療圏域別に上級総合病院が適切に配置されるようにし、地域間の重症診療サービスが均衡して供給されるようにするためだ」とした上で、「国民がどこに住んでいても、必要な医療サービスを適時に受けられる地域完結型の医療体制の構築を、よりスピード感を持って推進する」と述べました。
