突然の冷や汗・吐き気、目の前がぼやける…「このサイン」が出たら我慢せず横になる

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ソウル聖母病院のシン・スンヨン教授「迷走神経が弱いから起こる病気ではない」…運動中の失神や胸痛を伴う場合は原因の確認を

街中で女性がめまいと吐き気を感じ、つらそうにしている。血管迷走神経性失神では、めまい・冷や汗・吐き気・視界のぼやけなどの前兆が先に現れることがある。写真は記事の内容とは直接関係ありません。 写真=ゲッティイメージズバンク

突然、吐き気がして冷や汗が出る。目の前がぼやけ、耳が詰まったようになり、全身の力が抜ける。このとき「少し我慢すれば治るだろう」と立ち続けるのは、かえって危険な場合がある。

こうした症状は、血管迷走神経性失神が起こる前に体が発するサインかもしれない。そのまま意識を失うと、倒れて頭や顔をけがする恐れがある。いつもの症状が始まったら、まず安全な場所で座るか横になることが大切だ。

カトリック大学ソウル聖母病院は7日、心脳血管病院循環器内科のシン・スンヨン教授の解説を通じて、血管迷走神経性失神の特徴と対処法を紹介した。

「迷走神経が弱いから」倒れるわけではない

血管迷走神経性失神は、失神の最も一般的な原因の一つだ。

ソウル聖母病院によると、特定の状況で自律神経系が過剰に反応すると、血圧が低下したり心拍が遅くなったりすることがある。すると脳への血流が一時的に減少し、最終的に意識を失う。

ほとんどの場合、それ自体が命を脅かすことはない。より大きな問題は、倒れる過程で生じるけがだ。床や周囲の物に頭をぶつけたり、骨折したりすることがある。

「強いストレスを受けて迷走神経が弱くなった」と表現されることが多いが、正確な説明ではない。

シン教授は「血管迷走神経性失神は、複数の誘因と個人の自律神経反応が複合的に作用して起こる」と説明した。

長時間立っているときや暑い場所にいるとき、強い痛みや恐怖を感じたとき、採血や注射を受けたときに起こりやすい。過労や睡眠不足、ストレスが続く中で、食事や水分の摂取まで不足すると、失神しやすくなることがある。

冷や汗・あくび・視界のぼやけ…人によって異なる「前兆」

シン教授が特に強調したのは、失神直前に現れる「前駆症状」だ。

めまいや吐き気、冷や汗、顔面蒼白、急に暑くなる感じなどがよくみられる。視界がぼやけたり狭くなったりし、耳が詰まったようになることもある。動悸やあくび、全身の力が抜ける感じから始まる人もいる。

症状は人によって異なる。めまいが先に強くなる人もいれば、胃の不快感や吐き気から始まる人もいる。何となく体調が悪い、あるいは突然力が抜ける程度に感じる場合もある。

失神を何度も経験した人は、自分に最初に現れる特有の「失神前のサイン」に気づくことが多いという。

ソウル聖母病院心脳血管病院循環器内科のシン・スンヨン教授 写真=ソウル聖母病院

前兆を感じたら「我慢」より先に座るか横になる

シン教授は、いつもの前駆症状が現れたにもかかわらず、立ったまま耐えてはいけないと強調した。

まず安全な場所に座り、可能ならすぐに横になるとよい。横になった状態で脚を上げると、脳への血流を維持するのに役立つ可能性がある。

すぐに横になるのが難しく、まだ意識がはっきりしているなら、脚を組んで脚の筋肉に力を入れるか、両手を組んで互いに反対方向へ引っ張る「身体的逆圧動作」を試してもよい。筋肉を強く収縮させ、低下している血圧を引き上げる方法だ。

こうした対処法は、ソウル聖母病院の説明だけでなく、国際的な応急手当の指針でも示されている。米国心臓協会と米国赤十字が共同でまとめた2024年の応急手当指針も、顔面蒼白・冷や汗・めまい・視界の変化・脱力感など、失神直前の症状が現れたら、まず座るか横になり、倒れないようにすることを推奨している。

意識がはっきりしていれば、脚を組んだり筋肉に力を入れたりする動作も役立つ可能性がある。

効果を直接調べた研究もある。血管迷走神経性失神を繰り返し、前駆症状に気づくことができる患者223人を対象にした臨床試験では、逆圧動作を学んだ患者の失神再発率は31.6%だった。一般的な生活上の注意だけを指導された患者では50.9%だった。相対的な再発リスクは39%低かった。

ただし、胸痛や脳卒中を疑う症状が同時に現れた場合は、こうした動作で持ちこたえようとしてはいけない。米国心臓協会の指針も、心筋梗塞や脳卒中が疑われる症状を伴うときは、逆圧動作よりも直ちに適切な救急対応を取るよう推奨している。

長時間立っていて倒れる失神、立ち上がると「ふらっ」とする症状とは異なる

血管迷走神経性失神は、起立性低血圧と混同しやすい。

血管迷走神経性失神は、長時間立っているときや暑さにさらされたとき、血を見たり採血を受けたりしたとき、強い痛みや恐怖を感じたときに起こることが多い。吐き気や熱感、冷や汗、視界の変化などの前兆を伴うこともある。

一方、起立性低血圧は、横になっている、または座っている状態から立ち上がったときに血圧を適切に維持できず、めまいや失神が起こることが多い。

両者は症状が重なることがある。倒れた状況だけで、自分で原因を決めつけてはいけない。

運動中に失神したら…まず心臓の原因を調べる

すべての失神を血管迷走神経性失神と考えてはいけない。不整脈や心臓の構造異常によって起こる「心原性失神」もある。この場合は、早く原因を突き止める必要がある。

特に、運動中に倒れた場合や、胸痛・強い動悸を伴って失神した場合、明らかな前兆なく突然意識を失った場合は、詳しい検査が必要だという。

心疾患のある人が倒れた場合や、失神を繰り返し、以前と様子が異なる場合も同様だ。

米国心臓協会は、運動中の失神、動悸を伴う失神、既往の心疾患、若くして突然死した家族歴などを、心原性失神の可能性を調べる手がかりとして挙げている。欧州心臓病学会も、運動中や横になっているときに起きた失神、何の前兆もなく突然倒れるケース、胸痛や動悸が先に現れた場合には、心臓が原因ではないか確認する必要があるとしている。

シン教授は「血管迷走神経性失神はよくみられ、ほとんどは予後が良好だ」としながらも、「単に迷走神経が弱いから起こる病気というより、脱水や外部からのストレス、自律神経反射によって血圧と心拍数が一時的に低下して現れる現象と理解するのが正確だ」と話した。

続けて「似た状況で症状を繰り返す人は、自分の前駆症状を覚えておくべきだ」とし、「体が発するサインを早く察知し、すぐに座るか横になるだけでも、実際の失神を防いだり、転倒や外傷などの二次的な損傷をかなり予防したりできる」と説明した。

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