「がんを疑ったが、幸い違った」…ただのシミでもないというが、いったい何なのか?

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脂漏性角化症は悪性黒色腫と見た目が似ており注意が必要

悪性黒色腫が疑われた脂漏性角化症の写真。写真=キュレウス(Cureus)

皮膚がんの一種である悪性黒色腫のように見えたものの、精密検査の結果、色素性脂漏性角化症(老人性色素斑)だった症例が学術誌に掲載された。

米国コロラド大学医学部の医療チームは、悪性黒色腫を疑った所見が、幸いにも脂漏性角化症と判明した症例を、〈キュレウス(Cureus)〉に最近報告した。

医療チームによると、60代の男性が背中上部にある濃い褐色の皮膚病変を理由に受診した。病変はここ数年でゆっくりと大きくなっており、痛みはないという。診察では、1.2cm×0.7cmの、やや隆起した濃い褐色の斑が認められた。形は不整な楕円形だった。

医療チームは悪性黒色腫の可能性があると判断し、病変を切除する手術と同時に病理組織検査を行った。病理の結果、最終的にがんではなく脂漏性角化症であることが確認された。

悪性黒色腫はメラノサイト(色素細胞)から生じるがんで、皮膚に最も多く発生する。ほくろや黒い斑点のように見えることがあるが、実際には転移し得る皮膚がんである。ほくろのように見える病変が急速に増大する、境界が不整、色が2~3色以上混在する、直径が6mm以上、出血がある場合は悪性黒色腫を疑う。

脂漏性角化症は表皮の角化細胞からなる良性の皮膚腫瘍で、一般的なほくろとは異なる。ほくろと脂漏性角化症はいずれも褐色や黒色に見えるため外見上は似ていることがあるが、成り立ちが違う。ほくろは皮膚の色を作るメラノサイトが集まってできる良性病変で、脂漏性角化症は加齢とともに増えやすい非がん性の皮膚増殖である。見た目にも違いがある。ほくろは比較的なめらかな斑や小さな隆起として見えることが多い。一方、脂漏性角化症は皮膚に貼り付いたように見え、ざらつきがあり、やや盛り上がった形をとる。

医療チームは「大きな斑は多くが脂漏性角化症だが、悪性黒色腫が疑われる場合は切除生検を行うべきだ」とし、「良性・悪性の鑑別のためにダーモスコピー検査を受けるのも方法」と説明した。ダーモスコピー検査は、拡大鏡と照明が付いた機器で皮膚病変を詳しく観察する検査である。

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