子どもの水遊びの溺水事故防止に必要な3つの基本

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10秒以上目を離さない至近距離での見守り、正しいライフジャケット着用と装備の過信回避、救助が来るまで持ちこたえるサバイバルスイム教育/特に「リーフフロート」「ハミング呼吸法」は満4歳から教えるのが望ましい

若い夫婦が子どもたちと一緒にプールで並んで座っている。海外旅行でサバイバル英語(Survival English)が必要なように、プールなどで水遊びをする際もサバイバルスイムが非常に重要だ。子どもの場合は特にそうである。写真=ゲッティイメージズバンク

英国の健康・医療メディア「メディカルエクスプレス」が紹介した米疾病対策センター(CDC)の資料によると、米国では毎年4000~5000人が溺水事故で死亡している。米テキサス小児病院の小児・思春期科のロヒト・シェノイ博士(小児救急医学)は「水遊びの事故が起きると、わずか数秒が生死を分け得る」と指摘し、「迅速な救助と蘇生術が、生死だけでなく生涯にわたる障害の有無を左右する」と語った。メディカルエクスプレスのインタビューで述べた。博士は、米小児科学会(AAP)が最近発表した水遊びの危険性に関する警告文の主要執筆者である。    

統計からも、水遊び中の溺水が子どもにとって極めて致命的なリスクであることが分かる。溺水事故は1~4歳児の死亡原因の1位で、5~14歳児でも主要な死亡原因の一つに挙げられる。幼い子どもの溺水事故は浴槽でも一部起きるが、多くはプールや湖、川、海などの自然水域で発生する。

韓国でも状況は楽観できない。疾病管理庁の「救急外来ベースの損傷調査監視」資料によると、韓国で水遊び事故により救急外来を受診した患者のうち、9歳以下の子どもが全体の約30%を占め、全年齢層で最も高かった。水遊び環境での油断が招く危険性は、政府統計でも裏付けられている。行政安全部の直近5年間(2019~2023年)の夏季の水遊び事故統計を見ると、死亡者計122人のうち80%以上が、泳ぎの未熟さ、安全不注意、飲酒遊泳などで被害に遭った。

米国で子どもの水泳レッスン費用を支援し、溺水予防活動を行うスチュー・レナーズ食料品チェーンの最高経営責任者(CEO)スチュー・レナード氏は「保護者がプールの近くで子どもを見守るときは携帯電話の電源を切り、観察に集中しなければ、瞬く間に起きる事故を防げない」と語った。氏は家族を溺水事故で失った後、水遊びの安全に関する財団を設立し、溺水事故の予防に力を注いでいる。

水泳の専門家の助言を踏まえ、プールで子どもの命を守るために必要な3つの効果的な方法をまとめた。

1. 10秒以上目を離さない密着監視

子どもが水に落ちた場合、もがいて大声を上げられず、静かに沈んでしまうことが少なくない。したがって、スマートフォンの使用や会話をいったん止め、水遊びをしている子どもから目を離さず見守る必要がある。特に乳幼児や泳ぎが未熟な子どもは、保護者が腕を伸ばせばすぐ届く距離で水遊びをさせるべきだ。

2. ライフジャケットの正しい着用と装備の過信禁止

水遊びをする子どもの体重に合ったライフジャケットを着用させなければならない。特に安全認証を受けた製品を必ず選ぶことが重要だ。ベストが上にずり上がらないよう、脚の間の股ベルト(命綱)をしっかり締める必要がある。アームリングや一般的な浮き輪は、ひっくり返りやすい水遊び用のおもちゃに過ぎないことを忘れてはならない。これらを過信して監督や観察を怠ってはならない。

3. 救助隊が来るまで耐えられる「サバイバルスイム」教育

子どもが危険な状況でも命を守れるサバイバルスイムとして、「リーフフロート」と「ハミング呼吸法」を教える必要がある。水中で長時間体温を保ちながら耐えられるよう、体を丸める方法も重要だ。水遊びをする子どもの命を守る最も確実で効果的な方法は、子どもに水泳教室を受けさせることである。   

◇ リーフフロートとは? = 体の力を抜き、木の葉のように水面に仰向けになって、肺の中の空気で浮力を保ちながら浮いたまま救助隊を待つ方法である。リーフフロートを行うには、両腕を頭の上にまっすぐ伸ばし、万歳の姿勢を取る。腕を伸ばすほど、重心移動とてこの原理により下半身が浮きやすくなる。視線は空をまっすぐ見て、あごは上に少し上げる。重い下半身を軽くして浮かせるため、膝は楽に少し曲げる。

塩分の多い海水は比重が約1.025で、淡水の比重(1.0)より大きいため、体がより浮きやすい。プールのような淡水でも、息をいっぱいに吸い込むと比重が0.97まで下がり、水より軽くなる。呼吸の際は、肺の中に空気を70~80%含んだ状態を保つと沈みにくい。息を吸うと胸が膨らみ、より浮きやすくなる。

◇ ハミング呼吸法とは? = 初心者向けの水泳呼吸法の基本技術である。泳ぐときは水中で鼻から息を吐き、水面上に顔を出して口から息を吸う。水中で鼻から長く息を吐き、鼻に水が入るのを防ぐのが核心動作だ。

頭が水に沈んだら、鼻から「うーん」と音を出すか、一定に長く息を吐く。このとき鼻から息を吐き続けなければ水が入ってしまう。顔が水面上に上がる瞬間、口を小さく開け、残った空気を「パー」という音とともに素早く強く吐き出しながら、新しい空気を口で吸い込む。ただし、音を出さず普段どおり自然で静かな呼吸のほうが望ましい。音を出して呼吸すると、吸い込む区間が短くなるためだ。  

[よくある質問]

Q1. 小さな子どもが水の中に落ちて、叫んだりもがいたりしなくても溺水の危険はありますか?

A1. あります。実際の溺水事故は非常に静かに起きます。子どもが水に落ちると本能的に呼吸にだけ集中するため、叫ぶことも、助けを求めて手を振ることもできません。見た目には落ち着いて泳いだり遊んだりしているように見えることがあるため、保護者は常に注視する必要があります。

Q2. 一般的な浮き輪やアームリングを使えば安心できますか?

A2. 安心できません。市販の一般的な浮き輪やアームリングは、安全を100%保証する救命装備ではありません。水遊び用のおもちゃに過ぎません。特に一般的な浮き輪は簡単にひっくり返り、子どもが水中で逆さに閉じ込められる事故につながる恐れがあります。必ず体重に合った認証済みのライフジャケットを着用させ、子どもを保護者の手が届く距離で遊ばせてください。

Q3. いわゆる「サバイバルスイム」は一般の水泳と何が違い、いつから学ぶのがよいですか?

A3. 一般の水泳は前に進むことが目標ですが、サバイバルスイムは救助隊が来るまで水面でできるだけ長く耐えるための泳法です。リーフフロートとハミング呼吸がこれに当たります。子どもの認知および身体発達を考慮すると、本格的なサバイバルスイム教育は満4歳以降から始めるのが効果的です。

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