
キュロセルが開発したキメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)抗がん新薬『リムカトジュ』の承認可否が、4月2日に決まる見通しだ。申請を終えてから約1年4カ月となる。承認に向けた意見がまとまれば、韓国初のCAR-T治療薬が誕生する。
31日、製薬・バイオ業界によると、食品医薬品安全処(ミリサップ)は来月2日、遺伝子治療薬に関する中央薬事審議委員会(中央薬審)を開催すると公表した。中央薬審はミリサップの法定諮問機関で、新薬の有効性や安全性などを評価・検証する最終関門を担う。今回の中央薬審の審議案件には、血液がんのCAR-T治療薬リムカトジュが含まれるとみられている。
リムカトジュは、一部の血液がんの表面に存在するCD19受容体を標的とするCAR-T新薬の候補物質だ。スイスのノバルティスの『キムリア』や、米ギリアド・サイエンシズの『イエスカタ』および『テカトゥス』、米ブリストル・マイヤーズスクイブ(BMS)の『ブレヤンジ』など、これら4種類はいずれも、リムカトジュと同系統のCAR-Tとして知られる。そのうちキムリアとイエスカタは国内にも導入されている。CAR-T治療薬は、血液がん患者の免疫細胞(T細胞)を体の外に取り出し、がん細胞だけを攻撃するように遺伝子を操作したうえで、再び患者に投与するオーダーメイド型の治療薬だ。
リムカトジュは、大細胞型B細胞リンパ腫患者の3次治療適応を対象とした国内臨床1/2相で、客観的奏効率(ORR)75.3%と完全寛解率(CR)67.1%という、有意義な結果を確保した。これを踏まえ、2024年12月にリムカトジュの承認申請が行われた。
同時期に、保健福祉部は『承認申請―償還評価―薬価交渉を並行して行う試行事業(併行試行事業)』の2号対象薬としてリムカトジュを選定した。通常は、△ミリサップの承認審査120日△健康保険審査評価院(審評院)の償還評価150日△薬価交渉60日などを経て新薬が発売される。これらの手続きを別々に進めると、承認申請の時点から発売まで、少なくとも300日以上かかる仕組みだ。これを回避するため、併行試行事業の対象に選ばれたリムカトジュは、当初は2025年の市場投入が見込まれていた。だが、政権交代などの政治的な論点や、政府部処の担当者交代などにより、併行試行事業のスケジュールが予定どおり進まなかった。その結果、リムカトジュに関する審査結論も先送りが続いた。
しかし、昨年後半以降、リムカトジュの結論が前向きに出るとの期待が続き、株価は着実に上昇基調をたどった。同社の株価は昨年7月上旬の3万ウォン前後から、イラン関連の事案が取り沙汰される直前の5万4000〜5万6000ウォン台へと上がっていた。
キュロセルによると、国内の大細胞型B細胞リンパ腫治療市場規模は約1000億ウォンだ。同社は、リムカトジュを市場をリードする主力物質として育てる一方、東アジアなどのグローバル市場にも展開する方針だ。
現時点で挙げられるリムカトジュの最大の利点は、投与に要する期間と有効性の2点に集約される。キムリアなどの多国籍製薬会社の薬剤は投与までに40日余りかかるが、リムカトジュは14日で投与可能だとされている。また、CRが40〜50%前後だった多国籍企業の製品と比べて、リムカトジュの有効性(67%)のほうが大幅に高いことが分析されている。
細胞系新薬開発業界の関係者は「薬審で結論に到達した後、早ければ数週間以内にその結論が公表される」としたうえで、「リムカトジュが今年中に発売されれば、キュロセルとしては国産初のCAR-Tの商業化成功として技術力が評価され、今後の後続物質開発にも勢いがつくはずだ」とみている。
