
鏡に映るむくんだ顔を見るたび、前夜に食べた夜食を悔やんでしまう人もいるでしょう。ラーメンやトッポッキ、デリバリーなど塩分の多い食事を取ると、体内のナトリウム濃度が上がります。体は濃度を調整しようとして水分をため込みやすくなり、むくみが普段より目立つことがあります。
顔のむくみは、睡眠時の姿勢、飲酒、体調、ホルモンの変化など原因がさまざまです。そこに塩辛いものを好む食習慣が重なると影響が出ることもあるため、日頃の食事でナトリウムのバランスもあわせて見直す必要があります。特にカリウムは、体内のナトリウム排出を助ける栄養素として知られています。カリウムが豊富な果物や野菜を意識して取り入れるとよいでしょう。
とはいえ、食生活を一気に変えるのは簡単ではありません。夜食を完全にやめるのが難しいなら、翌朝の朝食や間食から無理なく始めるのも一つの方法です。バナナのような身近な食材だけでなく、アボカド、オレンジ、ビーツ、サツマイモといった食品も選択肢になります。ナトリウム排出に役立つ食材5つを紹介します。
意外とカリウムが豊富な「オレンジ」、ジュースより生の果物で
オレンジがナトリウム排出を助ける食材だと、すぐに思い浮かべる人は多くないかもしれません。しかし、カリウムが多く水分も豊富なため、塩分の多い食事が続きがちな人は取り入れたい食材です。ソウル市保健環境研究院の資料でも、カリウムが豊富な食品としてオレンジやサツマイモなどが挙げられています。
オレンジは甘酸っぱく、食欲がないときにも食べやすいのが特徴です。ただしジュースは短時間で飲み切りやすく、製品によっては糖類の摂取量が増えることがあります。生の果物のまま食べるのが最もおすすめです。朝はオレンジ半分〜1個程度を食べたり、サラダに加えて添えたりするとよいでしょう。塩分の多い食事をした日は、デザートに生のオレンジを食べるのも悪くありません。
慣れないならサラダに「ビーツ」を少しずつ
鮮やかな赤色が特徴の根菜、ビーツは生でも食べられますが、硬さや独特の土っぽい香りがあり、好みが分かれます。ビーツに慣れていない場合は、細切りにしたり、おろし金ですりおろしたりしてサラダに入れると負担が少なくなります。リンゴ、オレンジ、キャベツのような爽やかで歯ごたえのある食材と混ぜると香りが和らぎ、彩りも映えて食卓が一段とさっぱりします。
ビーツサラダがなじまないなら、薄切りにしたビーツを軽く和えたり漬けたりして、野菜のおかずのように活用することもできます。このとき酢やレモン汁を加えるとビーツの香りが落ち着き、酸味が立って食べやすくなります。ただしピクルスや漬物として食べる場合、塩、酢、砂糖が一緒に入ることが少なくありません。ナトリウムや糖類の摂取が増える可能性があるため、食べ過ぎないよう適量にとどめましょう。
オートミールに「バナナ」を足すと自然な甘み
バナナはカリウムが豊富な果物としてよく知られています。皮をむけばすぐ食べられ、食感もやわらかいため、朝食や間食に向きます。温かくふやかしたオートミールにバナナを薄く切ってのせると、自然な甘みを加えられます。さらにナッツを少し添えると、満腹感も長続きします。
バナナは手軽にカリウムを補えますが、糖分も含むため、一度に何本も食べるのではなく、1日の食事の中で量を調整して食べる必要があります。牛乳やヨーグルトに入れてミキサーにかけて飲む場合も、バナナ自体の甘みを生かし、砂糖やシロップ、甘いトッピングは控えめにするほうがよいでしょう。
甘い間食「サツマイモ」、キムチと相性はよいが
サツマイモは甘みがあり、間食として食べやすい食材です。蒸したり焼いたりしておけば、忙しい朝でも手軽に用意できます。サツマイモにゆで卵や無糖ヨーグルトを添えると、しっかり食べ応えがありながら刺激の少ない一食になります。
サツマイモにキムチを合わせる食べ方はおなじみです。実際、農村振興庁の資料では、サツマイモに多いカリウムがナトリウム排出を助けるため、塩分のあるキムチと一緒に食べる組み合わせは栄養バランスの面で合理的だとしています。
ただし相性がよいからといって、キムチや漬物、塩辛のような塩分の多いおかずを習慣的に一緒に食べると、かえってナトリウム摂取が増えることがあります。サツマイモそのものの甘みを楽しむか、ナッツ・牛乳・卵のように味付けが強くない食材と合わせるほうがよいでしょう。また、焼き芋や干し芋のように甘みが凝縮された形はつい手が伸びやすいため、量を決めて食べる必要があります。
満腹感も狙える「アボカド」、ワカモレはナチョスに注意
サラダやオープンサンドによく使われるアボカドは、カリウムが豊富で、なめらかでコクのある味わいが特徴です。さまざまな食材と相性がよく、特に卵、トマト、全粒粉パンと一緒に食べると、濃い味付けをしなくても一食として十分です。塩分の多いハムや加工肉を入れなくても、味が物足りなくなりにくい点も利点です。
アボカドは健康的な脂質を含みますが、低カロリー食品ではないため量の調整が必要です。一度にたくさん食べるより、半分程度を添える食べ方が適量です。また、マヨネーズや塩分の多いドレッシングをたっぷり加えるとナトリウム負担が再び大きくなり得ます。レモン汁、こしょう、オリーブオイルを少量加えて風味を引き立てるほうがよいでしょう。
アボカドをつぶし、タマネギ、トマト、レモン汁などを混ぜて作るワカモレも活用しやすい一品です。ただしワカモレを食べる際にナチョスや塩辛いクラッカーを多く食べると、ナトリウム摂取が増える可能性があります。野菜スティックや全粒粉パンに少量のせて食べる方法をおすすめします。
カリウムが豊富な食材だからといって、誰でもたくさん食べてよいわけではありません。腎機能が低下している人や、カリウム制限の指導を受けている人は、高カリウム食品を自己判断で増やすのではなく、まず医療者に相談するほうが安全です。