
パン店の陳列棚でクリームパンやコロッケパンの代わりに米カステラ(米カステラ)を選ぶと、少しは健康的な選択をしたように感じる人もいるでしょう。「国産米」「米粉で作った」といった表示も、そうした印象を後押しします。小麦粉の代わりに米を使っているのだから、血糖にも良いのではないか――。そんな期待が生まれやすいのも確かです。
しかし、「米で作った」という理由だけで血糖負担が小さいと決めつけるのは早計です。米粉は主成分がデンプンの炭水化物食品で、カステラ特有の甘さやしっとりした食感を出すため、砂糖や水あめ、はちみつなどが加えられます。血糖管理中に米カステラを食べるなら、押さえておきたいポイントがあります。
米だから大丈夫? 米粉も結局はデンプン…糖類‧総炭水化物を併せて確認
米カステラは、米を細かく挽いた米粉に卵や砂糖などを混ぜて焼き上げます。甘さを補うため、水あめやはちみつなどが加わることもあります。米粉の主成分であるデンプンは、消化の過程でブドウ糖に分解されます。「米で作ったパン」だからと安心するのではなく、米粉由来のデンプンと添加糖の両方を踏まえる必要があります。
特に血糖を管理している場合は、「糖類」と「総炭水化物」を併せて確認することが重要です。糖類が低いからといって、実際に摂取する炭水化物の量まで少ないとは限りません。血糖に影響する炭水化物には、糖類だけでなく米粉由来のデンプンなども含まれます。
実際、製品の栄養成分表示では糖類と総炭水化物の差を確認できます。市販の米カステラA製品は100g当たり280kcalで、炭水化物が47g、糖類が21gです。B製品は95gで315kcal、炭水化物39g、糖類36gが含まれています。

「米粉○%」表示で安心?…小麦粉・砂糖など副材料も確認を
米カステラを選ぶ際、「国産米」「米粉使用」といった文言がまず目に入りやすいものです。米で作ったというだけで、一般的なカステラより負担が少なそうに感じるかもしれません。ただ、「米粉○%」という表示だけで、より健康的、あるいは血糖管理に有利だと判断するのは難しいでしょう。
A製品の情報を見ると、米粉が18.4%入っています。卵とともに、砂糖、水あめ、牛乳、バター、はちみつなども使用されています。B製品は米粉だけでなく小麦粉も併用しており、有機農砂糖27.8%とオリゴ糖などが入っています。
このように、同じ「米カステラ」でも小麦粉の使用有無や副材料の配合によって栄養成分は変わります。血糖を管理している場合は、米粉の含有量だけでなく、どのような糖類の材料が入っているかも確認するとよいでしょう。
栄養成分表示のないパン店の商品なら?
悩ましいのは、街のパン店など規模の小さいベーカリーが店内で製造して販売する米カステラです。こうした商品は栄養成分表示がない場合があり、炭水化物や糖類の含有量を正確に把握しにくいことがあります。その場合は、カステラ1切れの大きさを確認し、実際に食べる量を調整するのが現実的な対応策です。
追加で入った材料も確認が必要です。基本の米カステラにクリーム‧あんが加わっていたり、表面にシロップ・はちみつなどをかけた商品であれば、その分、糖類とカロリーが高くなる可能性があります。可能であれば比較的シンプルな材料で作った商品を選び、大きな切れは数回に分けて食べるのが望ましいです。