
仁荷大学病院は、低線量・超小型X線ソリューション企業のレメディと業務協約(MOU)を結び、医療機器の臨床検証と事業化に向けた協力を進めます。
仁荷大学病院は最近、レメディと業務協約を締結し、臨床現場に根差した技術検証と医療適用モデルの発掘を共同で推進することで合意したと30日、発表しました。
今回の協約は単発の取り組みではありません。仁荷大学病院の臨床教授陣とレメディが複数の研究課題を共に進める中で培ってきた信頼関係を土台に実現しました。両機関は、これまでの共同研究の経験を制度的な協力関係へと発展させ、診療現場で実際に活用できる医療機器モデルを検討する方針です。

患者を移送しにくい現場で必要性が拡大
携帯型X線のニーズが高まる背景には、患者を移送しにくい医療現場の実情があります。
患者を撮影室まで移送する作業は、想像以上に容易ではありません。歩行が困難だったり状態が不安定だったりする患者にとっては、移動そのものが負担になり得ます。救急外来、集中治療室、手術室のように患者移送が簡単ではない空間では、ベッドサイドで直ちに画像を確認できる機器が有用です。
固定型X線装置を設置しにくい環境でも活用の余地があります。災害現場、救急車、軍医療、訪問診療のように検査スペースが限られる場所では、小型で軽量な画像機器が診断へのアクセスを高める可能性があります。
仁荷大学病院とレメディは、こうした医療現場で低線量・超小型X線装置をどのように活用できるのか、段階的に検討する予定です。
レメディの主力製品「レメックス-KA6」は、約2.4㎏の超軽量設計と低線量技術を採用した携帯型X線発生装置です。会社側は、別途の鉛遮蔽設備がなくても画像診断が可能だとしています。
AI読影支援を組み合わせた診断モデルも検討
両機関は、救急・重症患者・整形外科などの診療現場での活用可能性を検討する計画です。人工知能(AI)読影支援ソフトウェアを組み合わせた診断モデルの臨床的有用性も、段階的に検証します。
医療機器は、技術だけでは市場に定着しにくいものです。実際の診療現場で医療スタッフが使いやすいか、既存の診断フローに無理なく組み込めるか、画像品質や読影支援機能が臨床判断に役立つかを確認するプロセスが欠かせません。今回の協約が、単なる機器紹介にとどまらず、臨床現場に基づく技術検証に焦点を当てた理由です。
仁荷大学病院は、保健福祉部の認証を受けた研究中心病院で、オープンラボも運営しています。臨床力と研究インフラを基盤に、有望な医療技術の検証と事業化を支援してきました。今回の協約も、企業技術の臨床的信頼性を確保し、病院と企業が共に適用モデルを探る産・病連携の延長線上にあります。
ユ・ジュンイル仁荷大学病院AI・ビッグデータセンター長(整形外科教授)は「優れた技術を持つ企業が臨床現場でその価値を検証し、成長できるよう支援することが研究中心病院とオープンラボの役割です」と述べ、「今回の協約を契機に、産・病連携の経験を着実に蓄積していきます」と語りました。
