
服についたシミは、洗濯機に入れる前に汚れた部分だけを先に処理しておくのが基本だ。このとき、シミを効率よく落とすには汚れの種類を見極めることが大切になる。代表的なシミの落とし方を確認しておこう。
一般に洗濯では、衣類の素材に合わせて水温を選ぶ。しかし同じ服でも、シミの種類によって適した温度は異なる。温度選びを誤ると、かえってシミが落ちにくくなったり、定着したりすることがある。
血液が付いた服は冷水、油汚れは温かい湯
まず、血液が付いた服は冷水で先にすすぐべきだということは広く知られている。温かい湯で洗うと、血液中のたんぱく質が凝固して繊維に結合し、シミが残りやすくなるためだ。過酸化水素水を2~3滴垂らした後、冷たい水ですすぐと、より効果的に除去できる。乳製品や卵など、たんぱく質を含む食品の汚れも同様である。
一方、調理中に服に飛び散った油やバターなどの脂質汚れには温水が適している。バターの融点は28~33℃だ。室温では半固体の状態を保つため、冷水で洗っても溶けにくい。温水と中性洗剤を併用すると、油ジミを落としやすい。
飲料・化粧品・ボールペンのシミを効果的に落とすには?
コーヒーや緑茶など飲料のシミには、酢と重曹を活用するとよい。水と重曹を1:2の割合で混ぜ、シミの部分に塗布する。その上から酢をかけ、ぬるま湯で軽くこすると落ちやすい。炭酸飲料や果汁ジュースなどのシミは、食塩水に衣類を浸すと漂白効果が期待できる。
ファンデーションなどの化粧品汚れには、マヨネーズを使う方法がある。シミにマヨネーズを少量つけてこすった後、中性洗剤で手洗いするというものだ。マヨネーズには化粧品の油分を吸着する性質がある。口紅の跡やシェービングクリームは、クレンジングオイルをつけて落とすとよい。
ボールペンなどのインクが服についた場合は、汚れた部分に液体湿布剤を軽くたたき込み、ぬるま湯ですすげばよい。液体湿布剤の揮発成分に、インクを落とす効果がある。ただし、汚れた部分の裏側にティッシュやタオルなどを当ててから液体湿布剤をたたき込むことで、インクが広がるのを防げる。液体湿布剤がない場合は、柔らかい布にアルコールを含ませて汚れた部分を拭き取ってもよい。
一方、寝具やふきんなど、衛生目的の製品は、除菌のために高温で洗濯するのが望ましい。米国疾病予防管理センター(CDC)によると、大腸菌やサルモネラなどの細菌は60℃以上の熱い湯で死滅する。ノロウイルスのように耐熱性の高い病原体は、71℃以上の温度で洗濯する必要がある。
