
心臓が体の外に出た状態で生まれた新生児が、高難度の手術を乗り越え、命をつないだ。4月にソウル峨山病院の分娩室で生まれたパク・ソリンちゃんのケースである。
ソウル峨山病院は17日、心臓逸所症を伴って出生したソリンちゃんの心臓を胸郭内に戻し、胸部を培養皮膚で覆う高難度の再建手術に成功したと発表した。
心臓が体外に露出した状態である「心臓逸所症」は、100万人に5~8人の割合で発生するとされる原因不明の超希少先天性疾患だ。患者の90%以上は出生前に死亡するか、出生しても3日を超えて生存できないとされる。しかし、ソリンちゃんは例外だった。ソウル峨山病院の医療チームが「何としても助ける」という強い思いで知恵を出し合った結果だ。
ソリンちゃんは、両親が14回に及ぶ体外受精の末に授かった大切な赤ちゃんだった。しかし妊娠12週目、最初に受診した病院で精密超音波検査により心臓逸所症と診断された。 当時「生まれても生存率は極めて低い」と告げられたが、ソリンちゃんを諦められなかった両親はソウル峨山病院を受診し、支援を求めた。
ソウル峨山病院の小児循環器科、心臓血管胸部外科、形成外科、小児心臓外科、産婦人科、融合医学科など各分野の専門家が、ソリンちゃんの生存に向けた治療方針を協議した。その結果、胸郭内のスペースを確保して心臓を収めたうえで、その上を培養した皮膚で覆い胸部を再建する工程を、段階的に進める方針で一致した。

4月10日にソリンちゃんが出生してから、3カ月にわたる高難度の手術が続いた。新生児の心臓が体外に完全に露出したまま生まれたケースは国内で初めてだったが、医療チームは冷静に対応した。
その結果、ソリンちゃんの心臓は少しずつ本来の位置へ戻っていった。手術後、医療チームはソリンちゃんが順調に回復できるよう、両側の胸郭を寄せて支えるオーダーメイドの胸部保護装具を作製し、リハビリテーションも行った。その後、生後100日を迎える頃、ソリンちゃんは初めて両親に笑顔を見せた。
現在、ソリンちゃんは退院後も定期的に外来通院できるほど回復している。 医療チームは最終的な矯正のため、ソリンちゃんが3歳以上まで成長した段階で追加手術を行う予定だ。
ソリンちゃんの母親は「心臓逸所症の治療例や情報があまりにも少なく、最初は絶望的でした」とし、「それでもソウル峨山病院の医療チームが最後まで諦めずに支えてくれたおかげで、希望を取り戻せました」と感謝の言葉を述べた。
チェ・セフン ソウル峨山病院 心臓血管胸部外科教授は「超希少先天性疾患である心臓逸所症の赤ちゃんを救うことは、医師1人の努力だけでは不可能です」とし、「十分な臨床経験を持つ各分野の専門家と緊密に連携し、協働診療を進めたことでソリンちゃんを救うことができました」と語った。