
「先日、残念ながら私たちのもとを去り『天の星』となったプロジェリア患者を追悼し、この翻訳本を発刊することになりました。」
仁荷大学病院の医療チームは9日、アメリカプロジェリア研究財団のホームページを通じて、全世界に『プロジェリアハンドブック(Progeria Handbook)』日本語版を配布し、このような感想を伝えました。
『プロジェリアハンドブック』改訂版の日本語翻訳本は、仁荷大学病院の京仁圏域希少疾患管理事業団と医生命研究院の医療チームが才能寄付の形式で直接翻訳を担当した成果物です。今回の作業物は、国際的に通用する診療ガイドラインが含まれた既存のハンドブックを単純に翻訳したものを超え、国内のプロジェリア患者が実施できる検査や支援内容、医学的アドバイスなどを含む『日本型実務指針書』でもあります。
プロジェリア、国内患者10人未満の極めて稀な疾患
プロジェリアは急速に身体が老化する病気で、約2000万人に1人の割合で発症する極めて稀な疾患です。キム・エラン作家の小説を原作とした映画『ドキドキ私の人生』(2014)で、カン・ドンウォンとソン・ヘギョの演じるキャラクターの息子「アラム」が経験した病でもあります。
国内には5〜20歳の年齢層の患者が10人未満存在することが知られています。仁荷大学病院の医療チームは昨年『プロジェリアハンドブック』改訂版の作業を前に、臨床試験の過程でまた一人のプロジェリア患者を見送らなければなりませんでした。

プロジェリアの子どもたちは最初に生まれた時は健康に見えますが、生後1〜2年の間に急速に老化の症状が現れます。身長が伸びず、目が飛び出し、皮膚の老化、脱毛など老化が急速に進行し、平均14.5歳で死亡します。
原因不明の希少難治性遺伝病、主な死因は早期心疾患
発症の原因は体内に偶然発生する突然変異遺伝子です。この突然変異によりプロジェリン(progerin)という異常なタンパク質が作られ、これによって全身の組織細胞が早く老化します。プロジェリア患者は若い年齢にもかかわらず、高齢者が経験する動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中などの疾患で死亡します。世界保健機関(WHO)によると、心疾患は全世界のプロジェリア患者の死亡原因1位に挙げられています。
プロジェリアを完治させる治療法はまだありません。アメリカ食品医薬品局(FDA)が承認した唯一の治療薬はありますが、1回の投与費用が14億ウォンに達し、寿命を約2.5年延ばすにとどまることが知られています。現在、一部の国内外の研究者を中心にプロジェリア治療のための遺伝子研究や幹細胞治療などが進行中です。
今回の『プロジェリアハンドブック』翻訳作業に参加したイ・ジウン仁荷大学病院小児青少年科教授は、「日本語版ハンドブック改訂版がプロジェリア患者や医療チームに実質的な助けとなることを願っています」と述べ、「プロジェリアを研究し治療する医療チームの一員として、患者たちがより良い明日を夢見られるように温かい同行を続けていきたい」と語りました。
日本語版『プロジェリアハンドブック』改訂版の全文はプロジェリア研究財団のホームページ(www.progeriaresearch.org)で確認できます。

